原則として年に1回、給与をもとに保険料が算定されます。
昇給や降給などで、臨時改定されることもあります。
①厚生年金保険とは、社会保険の一つ。自分自身で手続きをすることは特にありません。
会社員が入る公的な年金制度のことを言います。
厚生年金保険に加入している人は、20歳から60歳のすべての人が加入することになっている、
「国民年金保険」にさらにプラスした保険料が毎月の給料から引かれています。
納めた保険料は、定年退職後の65歳から「老齢厚生年金」として受け取ることができます。
厚生年金保険に加入している人は、国民年金にしか加入義務のない自営業の人よりも
高い保険料を払っている分、将来もらえる年金の受給額が多いことが特徴です。
こちらは、いくら引かれているかというと、毎月の給料から月給(※)の9.15%が保険料として
天引きされています。
※1か月にもらう基本給や手当などの合計(標準月額)が当てはまる「標準報酬月額」
実際の保険料率は18.3%ですが、半分は会社が負担しているので、
給与明細には会社と折半した保険料額が書かれています。
②健康保険料
日本には国民皆保険制度があります。
会社員のあなたには、会社から配布された健康保険証がありますよね。
この保険証のおかげで、病院での支払いが3割に済んでいます。
健康保険は、協会けんぽや組合保険などがあり、勤める会社によって保険者が異なり、
保険料も異なります。
法律で保険料率の上限や下限が決められているので、その範囲の中で保険料率が決められています。
③特定保険料
健康保険の一般保険料のうち、高齢者等の医療を支えるための費用です。
④介護保険料
こちらは、給与明細に記載がない方も多いのではないでしょうか。
介護保険料は、自宅でヘルパーなどの介護のサービスを受ける際の費用を、一部肩代わりするための保険です。
会社に勤めている私たちは、40歳から64歳の従業員が対象です。
■⑤雇用保険料
月々の給与の額に応じて支払います。
雇用保険とは、失業者の支援などのためにお金を支給している保険です。
育児で仕事を休む時や、介護で仕事を休む時にも給付を受けることができます。
会社員は加入することになります。
雇用保険料は、一般事業の会社員の場合、支給額×0.3%を会社員が、0.6%を会社が負担します。
支給額20万円の場合、600円になります。
■⑥所得税
毎月天引きされる所得税は概算のものです。
年末調整で正式な課税額が計算され、年末の給与で調整されます。
払いすぎていた場合、戻ってきます。
所得税は、所得が高くなれば税率も高くなる、累進課税制度というルールがあります。
例えば年収が300万円であれば5%、400万円であれば20%です。
■⑦住民税
前年の所得に関する住民税が天引きされます。
住民税とは、都道府県や市区町村が行う行政サービスを維持するための
必要な経費を分担して支払う税金です。
教育や福祉、行政サービスの資金のために徴収されているんですね。
住民税は収入によって額が違うほか、住んでいる地域によっても違います。
住民税は都道府県税と市町村民税の2つを合わせたもので、
その年の1月1日時点の居住地に納税されます。
毎月の給与明細をしっかり見てみよう
いかがでしたか?
給与明細に毎月しっかり目を通しながら、
「税金を払いすぎていないか?」「本当はもらえるはずの手当てが漏れていないか?」
「残業債や交通費はきちんと支給されているか?」ということを意識すれば、
収入増や節約につながるかもしれません。
ぜひご自身の給与明細をチェックしてみて下さいね。