シングルマザーの仕事は、パートや派遣など非正規労働者が大半を占めるというデータがあります。元々、パートで働いていた主婦が離婚や別居をしたため、仕事を探す時間が無くそのまま働き続けている人、子供が小さいため正社員で働くことが難しいなど、事情は様々です。
しかし働き方改革により、2020年4月より中小企業でも、すべての労働者に有給休暇取得が義務化されています。また2021年4月より「同一同労同一賃金」が適用されます。さらに労働者側が希望すれば社会保険加入もできます。
子供のために仕事を休むことが多く、正社員は難しいと思っている人も、有給休暇を使って欠勤をカバーしましょう。また非正規社員でも有給休暇の取得が義務化されているため、付与日数以内なら給料は発生します。パートで収入が少ないという悩みがある女性も、労働基準法を知っておくことで、経済的な悩みは軽減されることでしょう。
■養育費
シングルマザーが養育費をもらっていない割合は、半数以上とも言われています。夫と関わりたくないや子供と会わせてたくない、請求しても払ってもらえないなど理由は様々です。しかし養育費は子供にとって当然の権利です。法律上、親は子供に対して生活保持義務があると記されています。
養育費の金額は法律で決まりはありませんが、親は養育する義務、子供は養育費を貰う権利があります。養育費を請求する場合は「養育費算定表」を用いて金額を決める方法もあります。
悩みは一人で抱えない
シングルマザーの悩みは金銭面だけでなく、子育てや世間の目など、実際にシングルになったからこそ気付く悩みがたくさんあります。現代はシングルマザーは珍しくなく、無料で相談できる窓口も増えています。
国が運営するサービスや地方自治体の役所、さらには無料弁護士相談など、電話やメール、対面など生活スタイルに合わせて相談ができます。シングルマザーの悩みは、ママ友に話しても理解されないどころか、自己責任のように受け止められる場合があります。
悩みは一人で抱えず役所の相談窓口や無料の弁護士相談など、専門の方のアドバイスを受けましょう。その上で、請求できるもの、申請できるものの手続きをすることで、悩みの軽減が期待できます。
シングルマザーになる前に
シングルマザーになって、こんなはずではなかったと思うことの多くは、経済的な悩みと言われています。小さな子供がいるシングルマザーは、パートや派遣などの非正規社員が多く、生活への不安が大きな悩みとなってしまいます。
その場の感情で離婚や別居をするのではなく、シングルマザーになったらどれくらい生活費が必要なのか、養育費は支払ってもらえるのかなど、シミレーションしてみましょう。確実に生活費や養育費を支払ってもらうには「別居調停」や「婚姻費用分担調停」の申し立てをして、支払いが滞らないようにしておくと、経済的な悩みは解消されるでしょう。